3.猫の教祖様
タマの世界征服
 
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  3. 猫の教祖様
 

タマは日向を待ち続けていた。

「今日も曇だ、太陽が恋しいにゃ~」

寒い時期ともなると、人はストーブやこたつで暖まる。特にタマはこたつがお気に入りだ。日向に期待できない今日も、こたつへ潜ることにした。

「タマ、こたつがきもちいいよね~」

タエちゃんがこたつへ入ろうとするタマに抱きついてきた。タマはバタバタと抵抗していた、するとママが言った。

「タエ、美味しいチョコレートケーキがあるんだけど、食べる?」

「もちろん!」

タエちゃんはすぐにキッチンへ行ってしまった。

「よかった、タエちゃんに捕まるとやっかいだからな~」

すると目の前のテレビでまた、世界征服のやり方をやっている。

覆面ライダーという奴は、人間を助けるヒーロー。タマはそこが気に入らなかった。好き勝手にやっている人間を助ける理由が理解できない。タマは悪の秘密結社にどうしても憧れてしまう。

「怪人が人に悪さをするんだにゃ、でもタマには怪人の知り合いはいないし、どうする?」

タマは、こたつに潜り考えていた。するときょうの世界制服のやり方が終わり、次は耳のない青い猫が登場した。

「教祖様にゃ~」

タマにとって耳のない青い猫は憧れだった。

「今日もポケットからプロペラを出し頭につけて飛んでいるにゃ、かっこいい~僕にもポケットがあったら世界征服なんて簡単なはずなのに…」

こたつの気持ち良い暖かさに寝てしまうタマだった。
                         
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